- 最近、なんだか気分が落ち込む…
- 仕事のことを考えると、憂鬱になる…
- やる気が起きなくて、会社を休みがち…
新卒で入社したばかりなのに、すでにメンタル不調を感じている…。
あなたも、こんな悩みを抱えていませんか?
「まだ入社したばかりなのに、こんなことで悩むなんて…」と、自分を責めてしまう人もいるかもしれません。
しかし、新卒は、環境の変化や仕事のプレッシャーなどでメンタル不調に陥りやすい要因が多く、決して珍しいことではありません。
- 新卒がメンタル不調になりやすい理由
- 新卒が見逃しがちなメンタル不調のサイン
- メンタル不調を放置するリスク
- メンタル不調に気づいた時の具体的な対処法
- 専門家のサポートが必要な場合
- 環境を変える選択肢
メンタル不調は、早期発見、早期対処が大切です。
この記事を参考に、あなたの心のSOSに気づいて適切な対処をしましょう!
なぜ新卒はメンタル不調になりやすい?

新卒は、学生から社会人へと人生の大きな転換期を迎えます。
そのため、様々な要因が重なり、メンタル不調に陥りやすい状況にあります。
環境の変化。学生から社会人へ
学生時代とは異なり、社会人になると、生活リズムや人間関係、仕事の進め方など、あらゆる面で変化が起こります。
変化に対応できずに、心も体も悲鳴を上げることも少なくありません。
生活リズムの変化
朝7時起床、満員電車での通勤、毎日同じ時間に会社に行く、夜は残業…。
「今までは午後から授業だったのに、今日は8時半に会議だなんて」と嘆く日々。
規則正しい生活習慣を一朝一夕で身につけるのは、思った以上に骨が折れるものなんですよね。
人間関係の変化
大学では気の合う仲間と過ごせましたが、職場では様々な価値観を持つ人々と協力しなければなりません。
「上司との接し方がわからなくて…」
気を遣う毎日は、想像以上に疲れるものです。
仕事の進め方の変化
「自分で考えろ」と言われる場面もあれば「言われた通りにやれ」と厳しく指導される場面も。
この矛盾する要求に戸惑う新卒社員も多いです。
仕事のプレッシャー。責任・ノルマ・人間関係
初めての仕事で右も左もわからない。
そんな状態なのに、いきなり重要な仕事を任されることも珍しくありません。
「失敗したらどうしよう」「迷惑をかけてしまったらどうしよう」という不安が常につきまとい、夜も眠れなくなることもあるでしょう。
責任の重さを一身に背負うのは、想像以上にきついものなんです。
理想と現実のギャップ。仕事内容・労働条件・企業風土
入社前は「やりがいのある仕事ができる」「充実した社会人生活を送れる」と期待していたものの、実際に働き始めると想像とは異なる現実に直面することがあります。
このギャップが大きいと、モチベーションの低下やメンタルの不調につながることもあります。
仕事内容のギャップ
自分が思い描いていた仕事内容と実際の業務に違いがあると、戸惑いやストレスを感じやすくなります。
例えば、企画職を希望していたのに雑務が多かったり、営業職なのにテレアポばかりだったりすると、「こんなはずじゃなかった…」と落胆することも。
理想と現実のずれは、モチベーションを一気に下げてしまいます。
労働条件のギャップ
働き始めてみて初めて、労働時間の長さや休みの取りづらさを実感することも少なくありません。
事前に聞いていた条件と異なったり、思った以上に厳しい環境だったりすると、不満や疲労が積み重なってしまいます。
企業風土のギャップ
会社の雰囲気や価値観が自分と合わないと、働くこと自体が苦痛に感じることもあります。
特に、体育会系の厳しい上下関係や、会社独特の文化に馴染めない場合は、ストレスが大きくなりがちです。
これらのギャップに直面し「こんなはずじゃなかった…」と多くの新卒の方が失望してしまうのです。
相談相手がいない。孤独・孤立
新卒は、職場に相談できる相手がいない、または相談しづらいと感じることがあります。
その結果、一人で悩みを抱え込んでしまい孤独や孤立を深めてしまうのです。
メンタル不調が原因で「仕事に行きたくない」と感じている方は【新卒が「仕事行きたくない」ときの対象方法】の記事で具体的な対処法を確認してください。
新卒が見逃しがちなメンタル不調のサイン

メンタル不調って、気づいた時にはかなり進行していることも少なくないんですよね。
メンタルの不調は、自覚症状がない場合や、症状が軽微な場合に見過ごされがちです。
しかし、放置すると症状が悪化し、深刻な状態に陥ってしまう可能性もあります。
ここでは、新卒が見逃しがちなメンタル不調のサインを、身体的サイン、精神的サイン、行動の変化に分けてご紹介します。
身体的サイン
「少し疲れているだけ」と思ってしまいがちですが、上記の症状が2週間以上続く場合は注意が必要です。
放置すると、より深刻なメンタル不調につながることもあります。
そのため、早めに休養を取るか、信頼できる人に相談しましょう。
倦怠感
「週末になっても体が重い…」「8時間寝ても、まるで徹夜した後のような疲労感」
こんな状態が続いていませんか?慢性的な疲労感は、心が悲鳴を上げている証かもしれません。
不眠
布団に入っても頭の中が仕事モードから切り替わらない。
「あの書類、提出したっけ?」「明日の会議資料、間に合うかな…」と考え事が止まらず、気づけば2時間も天井を見つめていた。
そんな夜が続くと、心身ともに消耗してしまいます。
食欲不振
「前はこんなに美味しかったのに…」お気に入りのランチでさえ、ただ咀嚼して飲み込むだけの作業になってしまうこともあります。
食の喜びを感じられなくなるのは、心の栄養も不足している証拠かも。
頭痛・腹痛・動悸・めまい
原因不明の体調不良が続くなら要注意です。
特に月曜の朝になると頭痛がする、会社に近づくと胃が痛くなる、といった症状は「ただの偶然」ではないかもしれません。
精神的サイン
こうした症状が2週間以上続く場合は、専門家のサポートが必要な可能性があります。
「ただの気の持ちよう」と我慢せず、信頼できる人に相談することが大切です。
心療内科やカウンセリングを活用することも、回復のための一歩になります。
憂鬱と無気力
「何をしても楽しくない」「休日なのに何もする気が起きない」
趣味だった読書や映画さえ面倒に感じるようになったら、かなり危険なサインです。
不安とイライラ
「この仕事、本当にできるだろうか」という不安や、電車の遅延、同僚の些細な一言に過剰に反応してしまう。
感情のコントロールが効かなくなってきたら、心のバランスが崩れているのかもしれません。
集中力低下
「あれ、今何をしようとしていたっけ?」「この文章、3回読んだのに内容が頭に入ってこない」
こういった認知機能の低下は、脳が疲労していることを示しています。
自己否定
「自分はダメな人間だ」「周りに迷惑をかけている」という思考が繰り返し浮かぶようになったら、すでに心は深く傷ついているのかもしれません。
希死念慮
「消えてしまいたい」「生きていても仕方ない」という思いは最も深刻なサインです。
こんな気持ちが少しでも頭をよぎったら、すぐに誰かに話してください。
一人で抱え込むには重すぎる問題です。
行動の変化
これらの変化は、周囲の人も気づきやすいサインです。
もし、あなたの身近な人がこのような状態になっていたら、「最近どう?」と気軽に声をかけてみましょう。
一人で抱え込むのではなく、誰かと話すことで、少し気持ちが軽くなるかもしれません。
遅刻、欠勤、ミスの増加
「またアラームを寝過ごした」「なぜか単純なミスが続く」
こうした変化は、周囲の人が気づきやすい兆候です。
引きこもりと人間関係の変化
「飲み会には行きたくない」「LINE返すのも面倒」
社交的だった人が急に連絡を取らなくなったり、部屋に閉じこもりがちになったりすることは、心が休息を求めているサインかもしれません。
飲酒量の増加と服装の乱れ
「最近、一人で飲む量が増えた」「身だしなみに気を遣わなくなった」
いつもと違う行動パターンが続くようなら、注意が必要です。
メンタル不調を放置するとどうなる?

「そのうち治るだろう」「みんな同じように頑張っているはず」
そう思って見過ごしていると、取り返しのつかない事態に発展することもあります。
うつ病などの精神疾患の発症
メンタルの不調は、放っておくと本格的な「病気」へと進行します。
うつ病になると、「気分が落ち込む」程度ではなく、文字通り「起き上がれない」「考えることができない」という状態に。
「翌日の服を選ぶという簡単な判断すらできなくなった」となる人も。
回復には何ヶ月、時には何年もかかることもあります。
休職・退職のリスク
「もう限界です」
そう言って休職届を出す時には、すでに深刻な状態に陥っていることが多いんです。
ある新卒社員は「一年目で休職するなんて、この先キャリアに響くのでは?」と悩んだ末に退職。
結局、次の就職までに1年以上のブランクができてしまいました。
経済的な不安だけでなく、自己肯定感の低下も大きな問題になります。
メンタル不調に気づいたら?具体的な対処法
「あれ、最近おかしいな」と感じ始めたら、その直感を大切にしてください。
メンタルの不調は、早めの対処が何より効果的です。
「みんな頑張っているのに、自分だけ弱音を吐けない」と放置しないようにしましょう。
質の高い睡眠を確保する
「寝れば治る」というのは、案外真理だったりします。
睡眠不足は思考力や判断力を鈍らせ、ネガティブ思考を助長します。
ある研究では、睡眠不足が続くと、うつ症状が2倍になるという結果も出ているんですよ。
ビジネスパーソンに効果的な睡眠のコツをいくつか挙げてみましょう。
「スマホを寝室に持ち込まない」というシンプルなルールを作っただけで、睡眠の質が劇的に改善した人もいます。
バランスの取れた食事を摂る
「忙しくて食事なんて適当に…」と思っていませんか?
実は脳の機能を維持するには、適切な栄養素が必須なんです。
特に注目したいのが、セロトニンという「幸せホルモン」
このホルモンを作るためには、良質なタンパク質やビタミンB群、オメガ3脂肪酸が必要です。
「昼食を外食から手作り弁当に変えただけで、午後の頭の回転が全然違う」と実感する人も。
栄養は即効性があるので、明日から試してみる価値はありますよ。
適度な運動をする
「運動なんて無理…」と思うかもしれませんが、実はメンタルケアには「ちょっとした運動」が効果的です。
エンドルフィンという脳内麻薬が分泌され、気分が上向くんです。
- 通勤電車を一駅分歩く(約15分の歩行で心拍数が上がります)
- 昼休みに職場の階段を上り下りする
- お気に入りの音楽を聴きながら5分間踊る(誰も見ていないので恥ずかしくない!)
- 週末に友人と公園を散歩する
「運動なんて続かない」と思う方は「動くことを生活に組み込む」発想がおすすめです。
「エレベーターを使わない」というルールを作るだけでも、自然と運動量が増えますよ。
趣味やリフレッシュの時間を作る
「仕事が忙しくて自分の時間なんて…」そう思っていませんか?
でも、心の健康には「自分だけの時間」が必要不可欠です。
「時間がない」のではなく、「優先順位が低い」だけかもしれません。
- 平日は短時間でも良いので「自分の時間」を確保する(例:朝の10分間の読書など)
- 週末は半日でも「完全にオフ」の時間を作る
- 月に一度は「特別な体験」をする(新しい場所に行く、新しい料理を試すなど)
- 昔好きだった趣味を再開してみる
例えば「毎週日曜の朝だけは必ず絵を描く時間にする」というルールを作ると、心の支えになることも。
信頼できる人に相談する
「弱音を吐くのは恥ずかしい」「迷惑をかけたくない」
そんな気持ちはわかります。
でも、つらい気持ちを話すことで、脳内の負のループを断ち切ることができるんです。
- 職場の先輩や上司(意外と理解のある人が多いものです)
- 大学時代の友人や恩師(客観的な意見がもらえます)
- 家族(あなたの健康が一番の願いです)
- 同期(同じ悩みを抱えている可能性が高いです)
「上司に相談するのは最後の手段」と思っていましたが、実際に話してみると「俺も1年目はそうだった」と共感してもらえ、具体的なアドバイスをもらえたことも。
意外と周りは支えてくれるものですよ。
専門家のサポートが必要な場合

自分でできることを試しても改善が見られないなら、専門家の力を借りることを恥じる必要はありません。
風邪や高血圧などと同じように、心の不調も「治療可能な状態」なのです。
心療内科・精神科の受診。診断と治療
「精神科なんて…」と抵抗感があるかもしれませんが、最近の精神医療は大きく進歩しています。
適切な診断と治療で、8割以上の方が回復しています。
- 大学病院や総合病院の精神科は予約が取りにくいので、クリニックから探す
- 初診は1時間以上かかることもあるので、時間に余裕を持つ
- 症状をメモしておく(「いつから」「どんな状況で」「どんな症状が」など)
- 服薬に抵抗がある場合は、その旨を伝える(カウンセリング中心の治療も可能です)
実際に行ってみると「もっと早く来ればよかった」と思う人も多いです。
専門家の客観的な意見は、自分一人では気づけない視点を与えてくれるものです。
カウンセリング。悩み相談・心理療法
「話を聞いてもらうだけで何が変わるの?」と思うかもしれませんが、カウンセリングは科学的に効果が証明されています。
特に認知行動療法は、うつや不安の改善に高い効果を示しています。
- 会社の健康相談室や社員支援プログラム(EAP)を利用する(無料の場合が多い)
- 自治体の「こころの健康相談」を利用する
- 心理カウンセラーのいる医療機関を探す(保険適用の場合も)
- オンラインカウンセリングサービスを利用する(自宅からアクセスできて便利)
「どう始めていいかわからない」という方は、まず会社の健康相談室に「カウンセリングについて知りたい」と相談してみるのが良いでしょう。
あなたが涙が出るほど辛い状況なら【新卒で「会社行くのが辛い、涙が出る…」原因と今すぐできる対処法】の記事も参考にしてください。
どうしようもない場合は環境を変える

全力で改善を試みても状況が変わらないなら、環境を変えることも選択肢の一つです。
「逃げ」ではなく「自分を守るための戦略的な判断」と考えてください。
休職
「1年目で休職なんて…」と躊躇する気持ちはわかります。
でも、心身の回復なくして仕事のパフォーマンスはありません。
- 心と体を回復させる時間が取れる
- 自分のキャリアや生き方を見つめ直せる
- 復職プログラムで段階的に復帰できる
会社に貢献したいからこそ、今は回復に専念するという選択もあります。
転職
「新卒で転職なんて…」という不安はありますが、早期退職者の転職成功例は数多くあります。
むしろ「自分に合った環境を探す」という積極的な姿勢は評価されることも。
- 退職前に転職エージェントに相談する(新卒でも対応可能なエージェントを探す)
- 自己分析をしっかり行い、何が合わなかったのかを明確にする
- 面接では「逃げ出した」ではなく「より自分に合った環境を探している」と前向きに伝える
- 業界や職種を変えるなら、必要なスキルを事前に身につける
ある友人は、大手企業を3ヶ月で退職し、中小企業に転職しました。「規模は小さくなったけど、自分のペースで仕事ができて、むしろ成長できている」と嬉しそうに話していました。
退職代行
「退職の意思を伝えるのが怖い」という方には、退職代行サービスという選択肢もあります。
最後の手段として知っておくと安心です。
- 直接の対面でのやり取りが不要
- 法的な手続きもサポートしてもらえる
- 費用がかかる
- 会社との関係が悪化する可能性がある
- すべての退職代行サービスが信頼できるとは限らない
「どうしても自分で言い出せない」という方は、一度退職代行サービスについて調べてみるのも一つの選択です。
まとめ。早期発見と早期対処が大切
新卒のメンタル不調は特別なことではありません。
環境の変化、責任の増大、理想と現実のギャップ…誰もが経験する可能性のある課題です。
最も大切なのは「自分の心と体のサインに気づく」こと。
そして、「自分を責めない」こと。誰もが完璧ではありません。
時には立ち止まり、時には助けを求め、時には環境を変えることも必要です。
あなたの心の健康は、長いキャリアの中で最も大切な資産です。
今日から小さな一歩を踏み出してみませんか?
一人で抱え込まず、周りの力を借りることも大切な「社会人スキル」なのですから。


